太陽電池の種類


   太陽電池には低コストのものや高性能なもの、フレキシブルなものやカラフルなものといったように性能も形態も様々あります。それ
ぞれ特徴があり、どの太陽電池が一番優れているかは一概には言えません。設置する場所や環境、用途にあった太陽電池を選択・
使用することが必要です。
  太陽電池は用いられている材料で大まかにシリコン系・化合物系・有機系の3つに分類することができます。最も広く用いられている
のがシリコン系で、化合物系は最近量産されるようになってきました。有機系の太陽電池はまだ開発中といっていいですが、将来に期
待されているものです。



単結晶シリコン太陽電池
    歴史的に最も古い太陽電池ですが、現在でも主要材料の一つです。高純度のシリコンを溶かして単結晶を作り薄く切ったもので、
 光電変換効率が20%を超えるものもありますが、コストも高いのが難点です。

多結晶シリコン太陽電池
    半導体ICの製造過程で生じる端材や不良品のシリコンを再利用して作ったものです。そのため、単結晶シリコン太陽電池と比べる
  と光電変換効率が15~18%と単結晶シリコン太陽電池と比べると多少劣りますが、材料が安いため現在では最も生産量が多くなっ
  ています。

リボン結晶シリコン太陽電池
   溶けたシリコンを2本の糸で引き上げ、表面張力によって糸の間に薄いシリコンの板を作る方法で製造したものです。光電変換効率
  は13~15%くらいでコストと性能のバランスが良い太陽電池といえます。

球状シリコン太陽電池
    シリコンの小球を作り、電気的につないだものです。材料のロスが少ないので、ローコスト化が期待できる太陽電池です。

HIT太陽電池
    単結晶シリコンの表面にアモルファスシリコンを積層させた太陽電池です。太陽電池セルの表面の発電ロスを押さえることが出来
 るので、高出力となります。また温度特性が結晶系シリコン太陽電池より優れているので、夏の発電量が結晶系シリコン太陽電池
 より多くなります。




アモルファスシリコン太陽電池
    アモルファスシリコンは光を多く吸収することができるので、1μm以下の薄い膜厚でも発電が出来ます。そのため、ガラスやステン
 レスに貼り付けて発電することもでき、軽量で加工しやすいのも特徴です。高い温度下でも安定して発電できますが、変換効率が9%
 程度と低いのが難点です。

タンデム型薄膜シリコン太陽電池
    多接合型太陽電池やハイブリッド型太陽電池ともいわれる太陽電池です。異なる性質の太陽電池を重ね合わせて、各層の太陽
  電池がそれぞれ異なった波長領域の光を吸収するように作られているので、重ね合わせる前の一つ一つの太陽電池よりも発電効率
  が良くなります。しかし、太陽電池を重ね合わせるための技術や製造工程が必要になるので、製造コストが高くなるのが難点です。





ガリウムヒ(GaAs)太陽電池
    シリコンに比べて光電変換効率が高く、耐熱性・耐放射特性に優れているので、宇宙用に利用されています。非常に高価なもの
  です。

CI(G)S薄膜太陽電池
    CIS太陽電池の光吸収層は、数μm程度の厚みで光を電気に変換します。さらに、ガリウムを加えたCIGS太陽電池は、光電変換
  効率が高く、薄膜・軽量で光劣化が少ないということで、次世代の太陽電池として期待されています。

カドミウム(CdTe)太陽電池
    材料にカドミウムを使用するために日本では敬遠されていますが、太陽電池の材料として高い効率が期待できる材料で、ヨー
  ロッパ   やアメリカで盛んに研究されています。





色素増感太陽電池
    光を吸収する色素と、イオンが移動する電解質の層を持つ太陽電池です。色素を変えることによって、様々な色の太陽電池を作る
  ことが出来ます。現在はまだ研究段階で変換効率は約10%程度と低めですが、製造が比較的簡単で、材料も無機質で構成された
  太陽電池よりも安くすむので、大幅な低コスト化が見込まれています。

有機膜太陽電池
    まだまだ研究・開発段階の太陽電池で、導電性ポリマーやフラーレンなどを組み合わせた有機薄膜半導体を用いています。開発
  が進めば、色素増感太陽電池よりもさらに構造や製法が簡単になるのではないかといわれています。電解液を用いないので、柔軟
  性や寿命の向上にも有利なのが特徴です。